使いにくい

以前にも書いたかもしれないが仕事の上で相手の方に対して「ガンバレッ!!」って言葉はまず使わない。
“使わない”というのか、“使いにくい”とでもいうのか、ここ数年は「ガンバレッ!」って言わないようにしましょうという流れがある。

使わない・使えない理由の一つには、御高齢の方の場合安易に「頑張って!」と言った場合に
「ああ、先生(看護師さん等)が“頑張って”って言っているからもっとやらなきゃダメだ・・」
というように感じ・考え、限界を越えて頑張りすぎちゃう場合がある。そうするとかえって身体にとって負担となり逆効果となってしまう時がある。だから注意が必要。

もう一つは、回復に向けて進んでいる段階の時に、身体の状態が思わしくない状態(病状や障害の程度)で回復段階が停滞してくる時がある。こういう時に「頑張ってねぇ」とか「ガンバレ!」などと言うと御本人にとってかなりのストレスとなってしまう場合がある。
多分、御本人さんの心中においては、頑張りたくても頑張れない自分の身体の状態にスゴクもどかしさを感じていることと思う。
または「オレ(私)の事を何にも解ってないくせに、勝手なことを言うんじゃない!」なんていうように、怒りが渦巻いていることもあるかもしれない。
実際に私の経験では、ある部位を骨折され手術後の方に関わっている時に屈曲しにくくなった関節の動作訓練*1を連日行っていた。
ある日、私が
「○○さん、後一息だからもうちょっと“頑張って”曲げましょうか!」
と言ったら、この“頑張って”と発した一言がが引き金となってちょっとした争いになってしまった。
まぁ、争いになることはマレであるが幾つかの失敗談の一つだ。

とにかく現状として仕事の上で「頑張って」という言葉を極力使わないようにしている。
なんだか可笑しな気もするが「ガンバレ」って言葉が使いにくくなってしまっている、これは世間的にもそうなのだろうか?
「ガンバレ」って言葉に対して抱くイメージがポジティブなものからちょっとネガティブなものになってきているのだろうか。
人が発した「ガンバレ!」って言葉に対して、素直に「ありがとう!」って応えるよりも、「なに、勝手なこというてんねん!」というように捉えてしまう人が少し増えているんじゃないかと感じてしまう。

ちょっとこんな事を考えていました。

*1:これはかなり痛い!! 経験した人にしかあの痛みは理解できません。