木曜日に思うこと

毎週木曜日はきまって夜診の日、よほどの事情がない限りこれは変わることがない。
ハッキリといって毎週の夜診、私はキライだ。
別に仕事が嫌いと言っている訳じゃないので、御心配なく。
キライな理由は、時間が勿体ないから。“時間が勿体ない”というのは、例えば私の部署の業務が終わっていたとしても外来ドクターの診察が終了しないと、私も完全に終業するわけにはいかず帰ることも出来ない。日によっては2時間近くの差が出来ることがある。仕事が終わっているのに帰れない、これほど時間が勿体なく過ぎていくことがあるだろうか。さすがに1時間も2時間も何もせずに過ごすことはあまりにもモッタイナイので、その間に読みたい物、必要な物に目を通すのだが、その場に拘束されていることがイヤで仕方ない。
とまぁこんな愚痴を言ってみても、あくまでドクターから“指示を受けて遂行する身”であるのでそれは変わらない出来事なのかなとも思っている。
そんなにイヤなら自分でやるしかないのではとも感じる。

けど夜診はそれで良いところもある。
受付やら全て何から何まで一人でやらなきゃならないから、バタバタと走り回らなきゃならないこともあるけど楽しい。
何が楽しいかというと、相手と会話をする時間があるという事。日中は騒がしいってのもあってか、一人ひとりとじっくり話をする時間が少ない。それが夜診ではゆっくりと話をしながら、聞きながら治療をすることが出来る。案外治療中に話をすることって重要で、会話も一つの治療方法だと考えている。相手が何を聞きたいと考えているか、相手に何を伝えておかねばならないか、相手との会話の距離は適切か?近すぎたり遠すぎたりしていないか?などといったことを考えながらやっている。
そういった点において夜診は、来院者数、その場の雰囲気がほぼ理想の状態で在る。

夜診とは時間が勿体無く拘束される、しかし楽しく理想的に仕事が出来る場。

私の葛藤はまだまだつづく