官僚とは


Foresightが9月に入ってウェブ版で復活した。
また読み始めだしたのだが、やはりその記事の内容には興味をそそられるものが多い。いい具合
の頭の疲れ具合だ。

その中で今日アップされた記事の一つに以下のものがあった。

政権交代後も続いていた「官僚の無謬性」原則|Foresight(フォーサイト)|会員制国際情報サイト

その中でこの夏の参議院選で初当選された、タリーズコーヒー創業者の松田公太氏(みんなの党)の参院経済産業委員会での質問の様子が紹介されていた。質問の中で松田議員は次のような事を問われたそうだ。

民間企業では、例えば新規事業を始めてうまくいかなければ、原因究明、早期撤退、場合によっては責任者に責任とらせる。経産省では、過去2年間で、失敗と認めてやめた事業がどれだけあるのか? 原因をどう分析し、責任者にどう対処したのか?

この質問の答えとして直嶋経産大臣は

自分が大臣になってから、失敗と認めてやめ、責任をとらせたケースはない

との答えであったそうです。

そしてこの記事を書かれた原英史氏は記事の最後に次のように書かれていた。

昔から、霞が関では、「官僚の無謬性」原則というのがある。「官僚は失敗しない」ことになっていて、絶対に失敗したと認めない。
この「無謬性」原則が政権交代後もそのまま生きていた、と閣僚が認めてしまったわけだ。

なるほど!と納得すると同時に笑ってしまった。
そして続けて私の頭によぎったのは数日前に目にした。

ローマ人の物語〈39〉キリストの勝利〈中〉 (新潮文庫)

ローマ人の物語〈39〉キリストの勝利〈中〉 (新潮文庫)


にあった次の文章だ。

官僚機構は、放っておくだけで肥大化する。それは彼らが自己保存を優先するからで、他の世界とはちがって官僚の世界では、自己の保存も自己の能力の向上で実現するのではなく、周辺に同類、言い換えれば、“寄生虫“を増やしていくことで実現するのが彼らのやり方だ。ゆえに彼らに自己改革力を求めるくらい、期待はずれに終わることもない。官僚機構の改革は、官僚たちを「強制して服従させる力」を持った権力者にしかやれないことなのである。

先のForesightの記事と合わせると官僚機構がイメージしやすい文章だと感じた。
さぁ、民主党の代表戦も佳境を迎えつつある。強力な権力をもった指導者は誕生するのだろうか?
楽しみなところである。