待っていた香り
そろそろ朝晩の冷え込みが身体に辛いものとなってきました。気を抜くと一気に風邪をひきそうです。
さて今日職場で話をしていた時のことですが、突然こんな会話になった。
「そう言えば、今年はまだあの香りがしないですよね」
「何の香り?」
「あれですよ、金木犀の香りですよ」
言われてみると、今年はまだあのフワっとした甘い香りを嗅いでいないことを思い出した。
暑かった夏のせいもあって、まだ花が咲いていないようだ。
そうなると、無性にあの香りが嗅ぎたくなってきた。
しかし・・・
今日の夕方に職場から駅へと向かう途中で、その香りは待っていてくれた。
遠くからフワっと漂いはじめ、近づくほどにその香りは強くなっていった。
待っていた香りだった。
秋の夕方の香りだった。