始めるより、終わらせる方が難しい
今日は終戦記念日。
職場で、ご高齢の皆さんに話を伺ってみる。
「もう昔のこと過ぎて忘れてしもたわぁ」
という言葉が多い。本当に忘れてしまっておられるのか、それとももう思い出したり、話をしたりするのがイヤになったのか?
その辺はご本人じゃなきゃ分からないことだ。戦争を体験された方がどんどんと高齢になられて、本当の戦争をしっている方がすくなくなっている。大きな記憶、小さな記憶、残していくことは大事なのだろう。
読み返している「ローマ人の物語 勝者の混迷」の中に丁度こんな一節があった。
ローマ人は、政治の失策を修復するのに、軍事でごり押ししてその結果を泥沼化するよりも、政治的なやり方で修復するほうを選んだのである。
(中略)闘う大義名文は失われても、闘ううちに芽生えた憎悪は残る。憎悪さえあれば、そしてそれに火を点ける指揮官さえいれば、戦争は続くものなのだ。
「ローマ人の物語 勝者の混迷(上)190」
「戦争は始めるよりも、終わらせる方が難しい」という。
それは今も昔も変わらないことのようだ。
“憎しみ”、“憎悪”を完全に拭い去る事は難しいことなのかもしれないが、自分が感じた憎しみ、憎悪は世代を越えさせてはいけないと思う。伝えることも大切だけど、伝え方は重要だ。
世の中から少しでも憎しみが減っていきますように。。。