たくましく、賢いおばぁちゃま

先日、退院されることが決まった患者さま(おばぁちゃまです)と退院後のことについて話をしていた。

その方は元々軽い左片麻痺があった上に、今回は腰椎の圧迫骨折、右大腿骨転子部骨折(OPEをおこなった)で入院となっていた。
退院される時点では、一本杖を使用して独歩はなんとか可能な状態とはなっていましたが、転倒のリスクは高い状態でした。その上一人暮らしなので介護ヘルパーなどの介護サービスなどを利用はするものの、お一人の時間が長くなるので、その間の排泄などの日常生活をどのようにこなしていくのかが気にかかり話をしていた。

するとこちらが心配しているほど、ご本人は心配には思ってもおられず、アッケラカンとされていた。
「ホントに大丈夫なの?」
と聞いてみても
ダイジョブ。ちゃんと考えてあるから」
との返事だった。

それでも心配で「トイレの時はどうするの?」「食事の片付けは?」などと聞くと

「あんな、私こういう時のために勉強してん。ホラ、今は震災の後で色々テレビでやっているやろ。避難所や逃げた先で“トイレが無い時には”とか“食器はこうやると汚れへん”とか色々教えてくれるやん。」

「こうやってな、動けへんように、自由にならへんようになるってことは、災害におうて不自由な避難所やらで生活するんと変わらへんやんか。だからテレビでやっているやつがこういう時に役にたつねん」

とても、たくましく、賢いなと感心した。

こういう前向きな姿勢を「見習わなければ」と思った。