過去ノート

ノートの整理をしていたら、目に留まったので、
なにか自分に引っかかることがあったのだろうと思い
記録。。。

亡国の悲劇とは、人材の欠乏か来るのではなく、人材を活用するメカニズムが機能しなくなるがゆえに起る悲劇、ということである。

 人材は、興隆期にだけ現れるのではない。衰退期にも現れる。しかもその人材の質は、興隆期には優れ衰退期には劣るわけではないのだ。興隆期と衰退期の人材面での唯一のちがいは、興隆期には活用されたのに衰退期に入ると活用されない、とういうことだけである。

 ゆえに亡国の悲劇とは、活用されずに死ぬしかなかった多くの人材の悲劇、と言ってもよいと思う。

ローマ世界の終焉(上) 巻頭カバー金貨の紹介

亡国とは、黙って静かに生きてきた末に訪れる現象ではない。強風にあおられた波が前後左右にぶつかっては泡立つように、社会がコントロールもなく流動し合っ

た末に行きつく結末だ。

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