インテリジェンス 武器なき戦争

遅ればせながら、この本を読むことが出来た。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)


読み終えた後の率直な感想としては、出だしから続くインテリジェンスのプロフェッショナルである二人のお互いを探りあうような対話の進め方には、ワクワクすると同時に二人の凄さや怖さを感じた。
それに加え、意外だったのは鈴木宗男氏が外交の為にインテリジェンスの重要性を理解し活用していたことだ。ただの胡散臭い議員ではなかったのだ。見直した!

僕自身は外交やインテリジェンスの専門家でもなんでもないので大したことは言えないが、いつも政治・外交のニュースを観ていても、日本は情報を活かした外交がとても下手だなという認識であった。
もしこの本でお二人が語られているように、日本にもインテリジェンス機関や育成機関が創設されて活用されればとても素晴らしいと考える。

インテリジェンスが国家にもたらす影響は大きく、その必要性を僕に初めて伝えてくれたのはこの2冊の本であった

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)


イタリアの小さな都市国家であったヴェネツィア共和国があの干潟の国でどのようにして一千年の歴史を刻んだのか、可能にしたのは厳然とした情報への姿勢であったという。だから今でもルネッサンス期の欧州の歴史を書くときに、ヴェネツィアの外交官が本国政府に書き送った文書は一級の歴史資料になるという。素晴らしい!!
このあたりのことはまた機会があればここに書いてみたいと思う。

日本も“インテリジェンス 武器なき戦争”で二人が語られるように潜在的に持っているインテリジェンス能力をさらに高め情報大国を目指してほしいものだ