[コラム]塩野七生氏「ローマ人の物語」完結記念講演会に出席して

昨日、京都会館において塩野七生 「ローマ人の物語」完結記念講演があった。
会場には多数の方が来られていて、意外なことに年配の方々が男女問わず多く、私が一番若いぐらいであった。
そして、時間となり会場後方の階段をゆっくりと下りてこられ、壇上へと進む姿にはオーラがあり、優雅であった。その姿に私はテレビや写真で見たよりもインパクトを感じ、そして嬉しくゾクゾクした感じを味わった。
冒頭、塩野氏より今回の講演会について主旨の説明があり、そこで氏は「みなさん、私の本を買って、読んでくれてどうもありがとう」と話され私は「こちらこそとても楽しい本を15年にも渡って書いてくださり、どうもありがとうございます」と独り返答していた。
そこから氏の「ローマ人の物語」を書こうとされた経緯やローマに対する想いを語られた。
そのあとは、来場者よりの質問に氏が答えるという形で時間は過ぎていった。質問に対する答えには、塩野氏の物事に対する考えを丁寧に古代ローマやルネッサンス期の人物や話題をもとに話してくださり、とても楽しい時間を過ごすことができた。残念ながら私の質問状は時間の都合上されなかった。
あまりにも早く時間が過ぎてしまい、まだまだ話を聞きたかった。
塩野氏は「この後はどうするのですか?」との質問にはこう答えた。
「今年一年間は、今回のような講演会を各地で開催し、それと残っている文庫版の編集をします」そして最後に次回作は?との質問に「まだ決めてません。とりあえず、新しい恋人を探します」
何とも塩野七生的な答えと終わり方でよかった。
今回の話を聞いて、私の所有する氏の著作をもう一度読み返してみようと思う。