おもてなしの経営学〜アップルがソニーを超えた理由〜

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)


たった今読了した。
内容的には、今の私にとって中島氏が本書で言われている「おもてなし」と「床屋の満足」という言葉・概念にとても共感するものがあった。
これら二つの言葉を自分の状況において考えてみると、現状において「おもてなし」って事を頭ではそれなりに理解しつつ「どのようにすれば“おもてなし”となるか?」を考えながら仕事をしているが、改めて冷静に自分の行為を見つめた場合どうしても中島氏の言われる「床屋の満足」的な部分があってしまう。これは私の今後の課題だと強く感じるところであった。

その他、中島氏のブログLife is beautifulからの話題や古川亨氏、梅田望夫氏との対談の内容はとても興味深く読むことが出来た。
その梅田氏との対談の中で最後にお二人が「人生の失敗」について話をされている。その中で梅田氏は次のようなことを言っている、

まったくセンスがないのに理系に進んだことが大失敗だったのかな。
(中略)
シリコンバレーで僕ほど理系的なセンスのない人間はいないと思いますよ。ものよりも言葉や人に興味が強いし、ひとつの物事を深堀りするよりも、常に全体を俯瞰したくなるタイプだから、ギークの素質がないんですよね。
P.266

「ワオッ!」って感じだった。今の私は正にこんな気分である。いつでも全体を見渡していたいと思っているし、私の気持ちにジャストであった。

そして「あとがき」にあった中島氏の言葉、

世界中でいろいろなことが同時にものすごいスピードで起きているために、個々の事象だけに注目してしまうと混沌とした世界しか見えない。その中でも「大きな流れ」のようなものを見るためには、一歩も二歩も下がって「全体として何が起こっているのか」を、自分なりに不足している情報を補完しながら解釈する必要がある。
P.270

正にその通りだと考える。意識的に全体を把握しようとするが、目まぐるしく動く世界の中に在ってその動きに・変化について行くことは自分の位置を見失わないようにする為にもとても重要なことだと考える。

最後に、「おもてなし」って言葉を目にし、この中島氏の著書を読んで思い出したのは以下の本の存在であった。
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なことホスピタリティの教科書
こちらは、「ホスピタリティ」をテーマに書かれている。これも「おもてなし」の心だ。