地球を斬る

地球を斬る

地球を斬る

この一冊は、新聞に掲載されていたコラム約一年分をを単行本化した一冊である。その為、まだ出来事に対する記憶も新しく、それぞれの出来事を著者が語る普段私たちが中々気づくことが出来ない視点で語られている。
それに、コラム形式で一つ一つが文章量も少なくとても読み易く、且つ理解しやすいと感じた。それに各コラムごとにその記事を著者が書かれた時と現在の情勢とを見比べた検証も付録されているので、更に今の世界情勢を理解しやすくなっている。

著者があとがきに書かれている、「第三次世界大戦」のシナリオは読んでいて今にでも現実に起きそうな出来事で、普段何気なく日本に生活している私たちにとっては想像にくい印象もある。しかし、この一冊を読んで更にこのあとがきを読めば、世界中で起こっている様々な出来事が無関係で独立してただ単に起こっているのではなく、それぞれの事件が複雑にどこかで絡み合い、“ドミノ倒し”のように、これを倒せばあちらのドミノも倒れるといった感じで物事が推移していることを教えてくれた。

今は自分で少し努力すれば何でも知ることが出来る。情報に対して受身にならず自ら積極的に情報を収集し、そして自ら考えることがこれからの世の中を生きるため必要なのだろう。

http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070617/p1