ロシア 闇と魂の国家

ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623)

ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623)

読み始めから、読了まで少々時間がかかりすぎてしまった。
率直な理由としては、お二人の対談の内容がロシア文学を題材にした話になっている部分が多く、その辺りを全く理解していない私にとっては読み進めるのに中々手こずったのだ。
基本的に佐藤氏の方から出てくる話は今まで同氏の著書を読んでいたので、理解しやすいのだが一方の亀山氏の方はどうしても文学的な側面からの話であった。
特に、亀山氏の新訳「カラマーゾフの兄弟」が発売されて間もなくであったために、お二人の対談の中身には始終この「カラマーゾフの兄弟」からの内容が多く「○○的な□□の場合は・・・」等と、カラマーゾフの登場人物を元にロシア人の気質、思考などを捉えていく、そこからドストエフスキーなどの心理に入っていくのだった。

読み始めて直ぐに「カラマーゾフの兄弟」の内容に関する知識が全くと言って良いほど無い私はrairakku6さん(id:rairakku6)の感想を読みそれで何とか最後まで読み通すことが出来た。

だから思う、“二つで一つ”だなと・・・、「カラマーゾフの兄弟」を読んだ上でこの本を読むと理解しやすいだろうし、その逆もありだと思う。
もう一度、今度は「カラマーゾフの兄弟」を読み終えてから再読してみようと考えている。