反転〜闇社会の守護神と呼ばれて〜

反転―闇社会の守護神と呼ばれて

反転―闇社会の守護神と呼ばれて


久しぶりの読感である。
金ちゃん(id:simpleA)みたいに「シンプルなルール(読書編)」2008-07-02 - simpleA@hatenaにあるようには「時間制限」を設けなかったので、ダラダラと読むのに時間を費やしてしまった。

本来なら金ちゃんの言うように「メジャーは避ける」ってのは私も同感で、この本もすでに世間で話題になっていたので「今さら」と思い読む予定には入っていなかったのだが、ついつい先頃読んだ佐藤優氏と田中森一氏との対談本「正義の正体」の中でこの「反転」について触れられていることが多く、また田中氏の検事・弁護士としての活動に興味をもったため自叙伝と言われる「反転」を読むことにした。

読んでいる途中から思っていたことなのだが「ここまで書いて良いの?」と「そりゃ検察に睨まれ逮捕されちゃうよ」という感想が同時に在った。
この中には本当に色々な人物が登場する。皆さんが絶対に知っているという人物から、世間を騒がせた人物まで本当に色々な人物が登場する。ここに登場する人物全てと著者の田中氏は人脈が形成されていたわけだが、よくもまあ誰もが知っている様々な事件の当事者とこんなに繋がっているとは・・・驚いた、ってのが正直なところだ。
検事としても大きな事件を手がけ、また弁護士に転進してからも更に大きな事件に関わっていく、そして今では自分が逮捕されてしまった・・・
凄まじい人生である。
書店で、この本を手に取り帯などに記されている「登場人物」一覧を見て、その中に一人でも自分が知っている人物がいたり、またこの中で出てくる事件の名前に少しでも記憶や興味がある方にはお奨めの一冊である。
久しぶりに面白いと思える一冊であった。そこらの小説よりも遥かに面白い!

そうだ、この本と合わせて「特捜検察vs.金融権力」を一緒に読むのも良いかと思う。