継続は力なり

日本人へ リーダー篇 (文春新書)

日本人へ リーダー篇 (文春新書)


を読んでいる。
他の数冊と浮気しながら読んでいるので、まだ読み終わっていない。

さて、読んでいると中々面白い。
月刊である文藝春秋に過去に連載されていたものをまとめた一冊であるが、この中で著者は次のように言っている。

事前に書いたことを事後に読んでも、読むに耐える内容でなければならないということである。

で、実際にこの中に書かれていることはどうかというと、私としては十分に“事後に読んでも”耐えられる内容であると思う。
なのでいろいろと気になる内容が多いため、少しづつここにメモしておく。

危機の打開に妙薬はない。ということは、人を代えたとしても目ざましい効果は期待できないということである。やらねばならないことはわかっているのだから、当事者が誰になろうと、それをやりつづけるしかないのだ。「やる」ことよりも、「やりつづける」ことのほうが重要である。
 なぜなら、政策は継続して行なわれないと、それは他の方面での力の無駄使いにつながり、おかげで危機はなお一層深刻化する、ということになってしまう。失われた十年というが、あれは、持てる力を無駄使いした十年、であったのだ。

ちなみにこの一文は小泉元首相の2期目となる自民党総裁選挙の前に書かれたものだったようである。
状況を変えるためには、一人の権力者が責任をもって改革を実行し続けていくしかないということである。ブツブツと途切れ途切れの改革では何も変わらないということだ。
ということは今の日本に必要なのはどのような政権で、どのような首相か?
考えてみなければならない。