惹かれる気持ちと、考える気持ち

昨日購入した「ローマ人の物語〜迷走する帝国〜」を今朝から読み始めた。
気持ちの上では一年以上待っていたので、早速気持ちはどんどん塩野氏が描く“ローマワールド”へと引き込まれていっている。
ローマワールドへと引き込まれ、また一段とイタリア・ローマの地への憧れを強めると共に、塩野氏が描くローマ世界は2千年前の出来事であるにも関わらず、そこで語られる内容はどこか現代の国で行われているような内容ばかりであり、いつも思うことだが「今も昔も変わらない」ってのが素直な感想だ(まだ読みきってないが)。
毎回読んでいて思う、「なんで過去にこれだけの教訓があるのに現代に活かされないのだろう」と。。。

同じようなことをルネッサンス時代のマキアベッリも「政略論」の中で次のように言っている
過去や現在のことに想いをめぐらせる人は、たとえ国家や民族がちがっても、人間というものは同じような欲望に駆られ、同じような性向をもって生きてきたことがわかるであろう。
 だからこそ、過去の状態をくわしく学ぶ者は、現在のことも容易に判断がつき、古の人々の行為を参考にして、対策を立てることもできるのである。
 また、仮に完全に同じ状態が過去に見出せなかったとしても、本質的には同じなのだから、現在のことへの対し方も、容易に見通しがつくというものである。
 しかしこの教訓は、往々にして無視されるか、たとえ読んだにしても理解されないか、でなければ為政者に通じないかして、活かされない場合が多い。

 それゆえ、人類はいつになってもあいも変わらず、同じ醜態をくり返しているわけである。
塩野七生 「マキアヴェッリ語録」P.186より

マキアベッリの時代も、現代に生きる私たちの時代においても過去の教訓は何も活かされていないようである。
人間は成長しているのでしょうか?

さあ続きをどんどん読みましょう