違いを見てみる

BSで放送されていた「24:シーズン5」が昨夜で終了した。
毎回思うが、よくもまぁ次から次へと問題・危機が発生するなと感心する。それが全て1日(24時間)の出来事というのだから、さらに感心するばかりである。

そこで「24」についてちょっと思うこと
○問題が多い
○毎回ロサンジェルスが舞台になって、ロスは大変だなぁ
○CTU内に必ずスパイ・裏切り者が存在する
○人間関係がドロドロしている
○シリーズの前半で登場する黒幕・真犯人っぽい人物は下っ端 もっと意外な犯人が居る
○毎回の放送中に「○○まで、あと□□分!!」という風に時間を意識させる出来事がある。
○人が入れ替わりすぎ 上席者・部下共にがコロコロと変わる 仕事が継続していくのか不思議

というような具合で色々と気になる部分が出てくるのだが、別に「24」がキライって訳じゃない、むしろ好きなほうだ。

今回シーズン?を観ていていつもとは違う見方をしていた部分があった。
以前、金ちゃん(id:simpleA)が英会話を話題にエントリーを書いていた
[http://d.hatena.ne.jp/simpleA/20081209:title=語彙力以前の問題(その2) simpleA@hatena]

その中で「先ずは相手の文化や背景を知って理解しよう!」ってな具合のことを言っていた。でちょっとその辺を意識して観て見た。
注目したのは“仕事”に関しての部分。週刊モーニングに「エンゼルバンク ドラゴン桜外伝」ってのが連載されている。大人の“転職”を題材にした漫画だ。
その中で暫く前に「アメリカ流会社(組織)の在り方」と「日本流会社(組織)の在り方」がテーマになっていたことがあったのだが、その中で次のような話があった。
○アメリカ型会社の方が日本よりも“ゴマスリ型”
○個人の職域が明確
○会社で仕事をするのではなく、会社の中で個人が個人の資格・権限・能力で仕事をする

というようなことが書いてあった。この辺りのことを踏まえて「24」を観ると今までとは違ったものが見えてくる。先に挙げた気になる点にも説明がつきそうだ
○人間関係がドロドロしている⇒⇒“ゴマスリ”をすることで自分が少しでも良いポジションにつきたいから
○上席者・部下が次々に変わる⇒⇒“ゴマスリ”が下手な人、上席者に嫌われると簡単にクビ・左遷される
                 個人が個人の能力で仕事をしているのでとにかく仕事に対する結果さえ出せば                 良い。ただし結果がでなければそれまで バイバイとなる

日本的だと考えていた“ゴマスリ”も実はそうではなかったということだ、確かに日本では“ゴマスリ”をしなくてもある程度の年数を重ねれば次第にポジションは上がっていくし、結果が出なくても即“バイバイ”とはならない。能力が無くっても後で身につければ良いというようなことがある。

以上のようなことをこのシリーズでは見ていた。
結局のところ、何も考えずにただ単に画面から流れてくる映像を見ているだけだと「ジャック、危ないッ!!」などとドキドキの連続刺激だけを受け続けて終わるだけかもしれないけど、ちょこっと見る角度・気にする角度を変えて観て見ると“日本的”な考え方だけでは見えなくって「変な奴ー」とだけしか見えないことも、“アメリカ的”な見方に変えて、少しでも文化的・社会的背景を理解してみると画面の中で行われていることが今までとは違い納得したものにみえてくるんだろう。

先ずは“知る”から始めよう!