気になる今後

昨夜のドラマを観たその後感ですが、少々気になることがある。

それは今後のワイン販売の行方だ。
彼のワイン漫画のおかげで、また数年前からワインブームが到来しており、ウェブ上でも各地の各種様々なワインが販売されている。その中でも漫画の中で取り上げられたワインはその瞬間に売れてしまい市場から姿を消してしまう。それほどまでにあの漫画の市場に与える影響はスゴイ!

では、実際の店舗、における対面販売の場合はどうか?
自宅の周辺には百貨店、輸入食品店、量販店とそれぞれタイプの違う店舗が在る。時々、各店舗の売場を見て歩くのだが、だいたいどの売場を見ても「某ワイン漫画で紹介されました!」ってタグが着いたワインが販売されている。ある店舗では売出し中のお薦め品の内半数が漫画に登場したワインというところもあった。これを見ると、仕入れる方も販売する方もあまり努力してないんじゃないかなぁーなんて事を考えてしまう。なぜなら、作品で紹介されたからある程度人気が出るのも分かっているし、味も問題なさそう、作品を読んだ人なら一度は飲んでみたくなるだろう、じゃあ絶対売れるから仕入れておけば大丈夫!販売者も「○○で紹介されてましたよー」と言えば相手に薦めやすい。そう、漫画の人気に依存した販売だ。
最近のワイン売場をみているとそんな気がする。

そうやってタグが着いていると無数にあるワインの中から選ぶための手助けにもなるし、確かに紹介されているワインは私も美味いと思うし、ほぼ失敗のない無難な選択が出来る。
けど、それだと楽しさが半減してしまう気がする。自分で悩んで選んだものが美味しかったらそれはハッピーだし、たとえ美味しくないワインを選んでしまったとしても、それは自分が選択したんだから良い経験として記憶に残ると思う。失敗するのもそれはまた楽しい事だ。

今回ドラマが始まった事でまたさらにワインが売れる事になるだろう・・・

私の心配は売る側も買う側も漫画の示す一つの世界に集約されていってしまうこと、それと紹介されたワインだけが持て囃される状況が生まれる事だ。
美味しかった一本も美味しくなかった一本もどちらも経験していかないと、「飲んだ」ってことにならないと思う。
人生も一緒、成功することは嬉しいけど、成功ばかりでは楽しくない。間違った経験もして、失敗もして、そして時々成功してって色々あるから楽しいんだろう。
ワインも人生も、迷いながら自分で決めて選択し、成功や失敗を繰り返していくことが醍醐味なんだと思う。

これからもこんな風に飲んべえ道を精進します。