振り返れば広がっている
バカボンドの最新刊を読みました。
- 作者: 井上雄彦,吉川英治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/03
- メディア: コミック
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その中で又八が体調を崩し余命幾許もない母・お杉を背中に背負い故郷を目指す部分がある。
その時又八は自分が母に対してずっと嘘をついてきたこと、自分は弱くて卑怯な人間だと告白する。
しかし母・お杉は又八の嘘も弱さもすでに知っていた。
そんな母・お杉が背負われた状態で又八に話かける
「この世に強い人なんておらん。強くあろうとする人、おるのはそれだけじゃ」
と語る。
そして大志を胸に抱き、武蔵と共に村を飛び出したが、結局夢が叶うことが無かった又八に、自分の弱さ・嘘を嘆く又八に亡くなる前の母・お杉は又八の背からこう語った
「ただ真っ直ぐに一本の道を進むは美しい。
じゃが普通はそうもいかぬもの、迷い、間違い、回り道もする。
それでええ、振り返って御覧、あっちにぶつかりこっちにぶつかり
迷い迷ったそなたの道はきっと誰よりも広がっとる」
と。。。
素直に良いなと感じた。
自分が常に迷い迷っているからこの言葉に反応したのかもしれないが、迷い道、回り道を「人生の幅を広げる為に必要なことであった」とする前向きな考え方には救われる気がする。
迷い迷っても、回り道をしても後戻りさえしなかったら良いのか。
そう思った。