改めて納得の言葉たち・・・

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!」を読んで四日目まだ読了していない。毎日、その日に印象に残った名言たちを記している。これはこれで、今の自分を見つめなおすきっかけにもなり、とても充実した感覚を覚える。
今日得た言葉は二日目に受けた脳を揺さぶられる感覚が再び訪れた印象だった。最もな話のだが改めて納得させられるものだ。

ここに挙げた二つの名言は理想的な職場の雰囲気を表す言葉だと感じる。働く限りにおいて当たり前の事なのだが、今は積極的に自分から進んで行動を起こす人は少ないだろう。しかし、これは働く側だけの問題でもなく、雇う側も自発的に参加出来る環境づくりをする必要もあるだろう。

可能な限り、社員は、仕事を割り当てられるのではなく、自発的にコミットしてほしい。
ビジネスの機会が見えるなら、「やってみろ!」。── ショーナ・ブラウン
If at all possible, we want people to commit to things, rather than be assigned to things. If you see an opportunity, go for it. ──Shona Brown
Gary Hamel & Bill Breen, The Future of Management, Harvard Business School Press, 2007
ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く! P.203

「誰かにやれと言われたから」という理由で何かをするな、という雰囲気がグーグルには浸透している。
── マリッサ・メイヤー
The atmosphere permeates Google─don't do something just because someone said to do it.──Marissa Mayer
The Future of Management,
前掲書 P.204

この後に挙げた二つの言葉、今日一番深く心に残った。だから、この言葉と梅田望夫氏のコメントともに何度も繰り返し読み返した。今の私たちに最も必要な言葉の一つじゃないかと感じた。「自分の頭で考え」そして「行動する」、あまり見かけない行動だ。基本的に大多数の人は仕事において受動的に行動しているだろう、しかし自分にとって不利な状況やリスクの存在を感じた時にはかなり積極的に能動的な行動(逃げ・回避)をする。
そんな感覚を排すためにもこの言葉はもっと広まればいいと考える。

会社は答えによってではなく、質問によって運営している。(中略)
ずばりその通りの答えを提示するのではなく、質問をすることによって会話が刺激される。
会話からイノベーションが生まれる。
イノベーションというものは、ある日朝起きて「私はイノベートしたい」と言って生まれるようなものじゃない。
質問として問うことで、よりイノベーティブなカルチャーが生まれるのだ。
── エリック・シュミット
We run the company by questions, not by answers.(…)You ask it as a question, rather than a pithy answer, and that stimulates conversation. Out of the conversation comes innovation. Innovation is not something that I just wake up one day and say“I want to innovate.”I think you get a better innovative culture if you ask it as a question. ──Eric Schmidt
Google's Chief Looks Ahead, TIME, October 2 2006
前掲書 P.208

一からすべて命令してほしいなら、海兵隊に行けばいい。── エリック・シュミット
If you want complete order, join the Marines. ──Eric Schmidt
The Future of Management,
前掲書 P.205

梅田氏は次のような解説コメントを付けている

「ずばりその通りの答え」とはまさに命令のことです。海兵隊や多くの「普通の会社」では当たり前の「決まったことについては、有無を言わさず実行させる」のをグーグルは徹底的に嫌うわけです。
 命令にして落とせば誰もものを考えなくなる。そうではなく質問する。そうすればみんなが考えるようになり、会話が生まれ、そこからイノベーションが生まれる。
前掲書 P.209

単純だけど大切。二日目にも記したが、今の私の職場は基本的に「待つ」形の職場、だからそこで働く者たちも体質的に根本から「受動的」で自ら考え行動することをしないし、また苦手とする者が多い。だから必然的にある時期が来れば「手詰まり」の状態に陥ってどうしようもなくなる、そしてその時になって始めて「自分で考える」って事に取り組もうとするのだが、いざとなると「考える」って事をどうやっていけば良いのかが分からずにいる。何かにヒントを求めたりすれば良いのだが、職種が持っている「妙なプライド」のおかげでそれもままならない。困ったものだ。
私はそんな環境を改革したいのだ。構造を転換したい。そのための武器となる要素がこの本には各種散りばめられている。
もう直ぐ読了するが、読了後にこの本に対してどのような感想を持つことになるのだろうか?楽しみだ。